連載予告|文化財×BIM
― 文化財を、未来に応えるBIMへ ―
本ブログでは、
「文化財×BIM」をテーマにした連載をお届けします。
文化財建築とBIMのあいだには、
これまで確かに距離がありました。
それは技術の問題というより、
前提としてきた世界や価値観の違いによるものです。
本連載では、
その距離を無理に埋めるのではなく、
- なぜ距離が生まれたのか
- どこまで近づけるのか
- どこは近づけなくてよいのか
を、思想と実務の両面から丁寧に考えていきます。
この連載には、もう一つの出発点があります。
見たい建物は、たくさんある。
でも、現地には行けない。図面も見られない。写真も少ない。
それでも、その空間をBIMで再構築し、体感したい。
「そこに行けない人に見せる。そこに行っても見えないものを見せる。」
この問いが、「感じられるBIM」として、この連載の底を流れています。
前半では、
文化財建築を「情報の集合体」として捉え直し、
文化財×BIMにおける
正確さ、モデリング、LODの考え方を整理します。
中盤では、
ルイス・バラガン邸のBIM構築ををケーススタディとして取り上げ、
記録・推定・解釈をどのようにBIMに落とし込んだのか、
また「意図的に作らなかったもの」も含めて紹介します。
後半では、
BIMによる実装方法、修理履歴を引き継ぐ考え方、
維持管理や活用への展開までを視野に入れ、
文化財×BIMの実践的な姿を描いていきます。
文化財を、保存するためだけでなく、
未来に応える情報として引き渡すために。
この連載が、
文化財に関わる設計者・技術者・研究者にとって、
考えるための足場となれば幸いです。
この考え方は、「文化財×BIM」という専門分野として整理しています。
実際の構成と判断は Case Study に記録しています。
